・「太陽がイッパイいっぱい」三羽省吾新潮社 2002-11
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第8回小説新潮長篇新人賞受賞。でもって、すでに文庫が文春から出ているのですが、黒田硫黄の絵がいいのと、まあ読んだのもこっちなんで単行本で紹介。
主人公イズミは大学四回生だが、大学には行かずに工事現場で働いている。
「現場で何も考えられない程ヘトヘトになるまで汗を流し、その後にビールを飲むことに夢中に」なってしまったから。
シンプルでアナクロでアナログな生活の魅力というのでしょうか。かえって、ガテン系でない人のほうが共感できるかもしれません。
もちろん青春のわずか一時期だから、ということもあると思います。甘いというつもりでなくても、一緒に働いている「マルショウ解体」のメンバーほどには背負っている重さは違うはず。
ただ「貧すれば貪する」というのも理解しつつ、毎日を食べていけてそこそこ楽しいなら、それ以上を無理して望めというのは「上流の言い分」であって、ただ一つの正解でもないかな、と。
労働と報酬が直結するシンプルさと、そのリスクに保険をかけてきた歴史など、いろいろなことを考えながら読みました。
イッパイいっぱいの現実と「天の光はすべて星」(ブラウン)という意味とそしてもちろん「太陽がいっぱい」(未読)といろいろ想わせるタイトルは中身を裏切りません。
ただしちょっとヤンキー風味。
☆☆☆☆−
目次とかは続きで。
目次
0 光
1 ガード下で吠える
2 ご安全に!
3 ちくわぶ
4 夜の太陽
5 疑惑
6 暗雲のいかくん
7 ミヤコ荒れる
8 キリストとアノマロカリス
9 ミナミであわわ
10 ハカセ頭を丸める
11 おいしいハナシ
12 したたかなヤツ
13 ピーナッツバターサンドイッチ
14 草を嗅ぐ
1章、終章と犬の字が入ります。
野良犬小説ともいえるかも…。






















