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本やマンガから雑談に使える話を…

「僕らが働く理由、働かない理由、働けない理由」親子二代のファンになりました

僕らが働く理由、働かない理由、働けない理由・「僕らが働く理由、働かない理由、働けない理由」稲泉連
 文春文庫(文藝春秋) 2007-03
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本書は働くことを中心に、八人の若者に取材した記録です。

さすがに同世代でもないし、今の若者ってのがよくわかりません。
仕事に就かないのは、仕込みがあまくて辛抱できないのか、OJT(On the Job Training)も不可能なほど就職先が疲弊しているのか。
でも、自分が今、就職活動をしたらやっぱり職には就けなかったかも…。

著者は殊更に分析・主張していませんが、本書を読むと、効率優先、組織優先で個人が踏みにじられる世の中がおかしいんでしょうね。
そんなんでこの先、大丈夫なんでしょうか。

「持続可能」というのはもはや農業だけの枕詞じゃありませんね。
もちろん「持続可能な農業」という言葉をわざわざ使うのは、先がなさそうだからです。社会や国家もそんな言葉が口の端にでものぼるようじゃ困ります。

まだまだ荒削りなところは感じますけど可能性に1票!
☆☆☆☆-

ちなみに文庫書き下ろしではありません。単行本初版は'01年8月。
その点でも炭鉱のカナリアとしてのノンフィクション作家の資質は充分。

目次

プロローグ

第一章 納得のいく説教をされたいんだ……無気力な大学生の曖昧な未来
 前島は真面目にしなくちゃいけないことを論理的に納得させてほしいと話す。

第二章 あんな人間になりたくない……「営業」職への苛立ち
 武田は、辞めよう、辞めようとつぶやきながら会社へ向かう。

第三章 すべてを音楽に捧げて……エリート・コースからミュージシャンへ
 成田(仮名)は麻布から早稲田へ。そしてドラムを叩いている。

第四章 友達の輪を求めて……美しきフリーター生活
 大黒は高校をやり過ごしフリーターをしながら表現者になれるチャンスをうかがう?

第五章 引きこもりからの脱出……彼が苦悩の年月を受け入れるまで
 長澤は三年間の引きこもりの後、山梨、北海道、アメリカを経験し、パン屋で働く

第六章 働くことは続けること……ヘルパーとして生きる
 荻川(仮名)は続けることにこだわりながら老人ホームで働く。

第七章 俺はなんのために生きているんだろう……若き学習塾経営者の葛藤
 有田は著者の通っていた塾の塾長。塾を縮小しつつ継続して医学部を目指す。

第八章 石垣島で見つけた居場所……サーファー、海人(うみんちゅ)になる
 河村は著者の従兄。自身が異物でない場所を求めていき、漁師に辿り着く。

エピローグ

あとがき

文庫版あとがき

解説 重松清

記事タイトルについては以下。

親子二代のファンになりました…というのは親と私ではなく、著者とその母親、久田恵さんのこと。久田さんは『フィリッピーナを愛した男たち』で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。稲泉さんも第36回に同賞を受賞しています、この本でではありませんが。
久田さんは市井の人々の生きる姿をルポすることが多く、決して派手ではありませんが、個人という視座からの文章に惹かれました。
最近の著作はシクスティーズや女性向けでなんとなく縁遠く感じていましたが、つまりは自分が余裕がなくなったのかもしれません。
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  1. 2007/08/16(木) 22:37:23|
  2. books & writing|
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