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* Bettty NOTE *
本やマンガから雑談に使える話を…

『落語論』読んでから行くか、行ってから読むか

落語論 (講談社現代新書)落語論 (講談社現代新書)
堀井憲一郎

講談社 2009-07-17
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「言葉は落語の一部であるが、落語そのものではない」「どうも、落語聞きは、落語を家に持って帰って分析して、自分のものにしたがるので困る」「メモは、聞き手が演者を切るという宣言である」とのっけから引用を三つしたが、多分読者はこーゆー人たち。
つまり、言葉で落語を分析し、そのためにメモを取ったりもする人たち。
著者自身も、仕事ながら「日本で一番落語の最中にものを書いている」とあります。

「この本は、じつは落語の本質とは何かをじりじりと考えている本なのだ」(P.34)とあるとおり、落語界のちょっと外から落語のことを考えたい落語聞きのための本なんだと思う。大学落研あたりは外だか内だかわかんないあたりだが、そこら辺あたりも楽しめるんだと思います。
ま、書き手の読みたいものを書いたというところでしょうか。


ただ、落語に関する考察の数々は談志の落語論の後を継ぐに足るものかと。
「落語は、近代の理解を超えたところにある」(P.7)
「落語はおもいのほか、弱いのだ」(P.59)
「「その場限りの和を作る」のが落語の目的だ」(P.63)
「落語が繰り返し聞けるのは、落語が歌であるからだ」(P.81)
「音を重視した演者の場合、このダレ場にもっともいい声を持ってくる」(P.95)
「ブレスをしなければ、客を緊張させられる。 高揚させるためには、高音を出せばいい」(P.115)
「受けようが受けまいが、与太郎は妙なことを言うし、隠居はそれを無視せずに丁寧に拾っていく、というのが心地よいのである」(P.144)
(落語は)「「人は同時に二ヵ所には存在できない」というつまらない事実を凌駕するために、おとなが集まって、頭ん中だけでもいろんなところへ行っていろんなものを見てみようじゃねえか、という集団遊びである」(P.194)

いくつかを心に刻んで、落語会に出かけたい…ものだなぁ…。
☆☆☆☆-

目次

第1部 本質論
  1 ライブとしてのみ存在する
  2 意味の呪縛を解く
  3 落語はペテンである
  4 客との和を以って貴しとなす

第2部 技術論
  1 落語は歌である
  2 音の出し方のポイント
  3 「間」が意味するところ
  4 ギャグとテンポ
  5 うまさの普遍的な基準はない

第3部 観客論
  1 好き嫌いからしか語れない
  2 落語の多様性
  3 嫉妬という名の原動力
  4 集団で同じ方向にトリップする
  5 落語が教えてくれたこと

    あとがき
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  1. 2010/09/15(水) 07:36:31|
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