* Bettty NOTE *
マンガと書籍の感想、なかなか更新できず…

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『落語の国からのぞいてみれば』江戸の昔がよかったわけではないが

落語の国からのぞいてみれば (講談社現代新書)落語の国からのぞいてみれば (講談社現代新書)
堀井憲一郎

講談社 2008-06-17
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順序を跳ばしてしまいました。
出版は「江戸の気分」の方が後になります。正しくはこの二冊の間に「落語論」があります。順序をつければ講談社現代新書の堀井本を、1、3、4、2と読んだかたちです。(1番目は「若者殺しの時代」

いろいろあって江戸の気分を一から知りたいという読者にはおすすめでしょう。

また落語のセリフもよく引用されますので、落語ファンだが江戸風俗は疎いという初心者にもおすすめ。江戸の時間がわからないと「時そば」は楽しめないてのも昔、書きました。

で、初心者向けかというと
「水のかわりに飲める日本酒というのは、どうも、いま飲んでる酒と違う気がする」(P.199)など鋭さは変わらず。中級者にも楽しめると思います。

ちょっと民俗学っぽいのが好きなら、なおよし。
☆☆☆☆-

【目次】
まえがき
第一章 数え年のほうがわかりやすい
第二章 昼と夜とでは時間がちがう
第三章 死んだやつのことは忘れる
第四章 名前は個人のものではない
第五章 ゼニとカネは別のものである
第六章 五十両で人は死ぬ
第七章 みんな走るように歩いてる
第八章 歩くときに手を振るな
第九章 生け贄が共同体を守る
第十章 相撲は巨大人の見世物
第十一章 見世物は異界の入り口
第十二章 早く結婚しないといけない
第十三章 恋愛は趣味でしかない
第十四章 左利きのサムライはいない
第十五章 三十日には月は出ない
第十六章 冷や酒はカラダに悪い
あとがき

参考文献的おもしろかった本解説
登場落語の解説
落語索引

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  1. 2010/10/27(水) 23:57:51|
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『江戸の気分』落語世界から眺める江戸は…いや、なかなかに刺激的

江戸の気分 (講談社現代新書)江戸の気分 (講談社現代新書)
堀井憲一郎

講談社 2010-08-19
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落語を通して、江戸の気分をリアルに想像してみよう、という新書(まえがき より)。

火事の同時多発性は放火では?とか、武士は今でいう小機関銃と拳銃を持った武装軍人だ、とかもストレスフルな社会を思わせますが、要は今より死に近い生活だったんだな、と。「都市アリ地獄説」(下記)てのもあります。
ゆるい言い方をするなら野生に近いといったところ。アジアだと虫も凄いしね。

現代の仮想社会というか保険社会てのは結局、江戸の反動で、でもちょうどいいところには止まらなくて振り子が振れ過ぎているなぁという感じはします。
江戸への憧れ、てのはつまり振り子を戻したいとかそんなところですかねぇ。
ただ、江戸まで遡るとそんなに住みやすいものでもないのは確かでしょう。


あと、もう一つ。無理に橋を架けなかったことを「軍事上の規制」ではないとするのは、近代以前を考える上で大事なところじゃないかね。

「人もモノもあまり動かないほうが幸せだと、江戸期にはそうおもわれていた」(P.207)
「別のエリアがあれば、どんどんくっつけばいいという考えは、不穏な考えでもあった
、ということです」(P.239-240)
「山があったら、山の向こうとこっちが違う文化、川があったら、それが境界線である、と考えて、ある距離を置いて付き合うのが、「おとなの文化」です」(P.239)

「止まったら死ぬんじゃ」状態では、聞く人は少ないかもしれませんが、現代から江戸を眺めて参考にするとしたら、ここらではないでしょうか。
早く早くと急かされる現代。やがて加速の快感に身を任せたという小説「やがてヒトに与えられた時が満ちて…」(池澤夏樹 →過去記事参照)でも「加速の上限」なぞ考えましたが、今のスピード優先社会、グローバル化とかは自分の首を絞めているように思えます。

身の程を知れ、とは言いますが、身の程を分際、ニッチと言い換えると、進化というのはニッチを越えていくことかとも思います。逆行は難しそうだなぁ。

ま、住んでみれば慣れもあるだろうし、意外と似た感覚かもね。
☆☆☆☆-

【目次】
第一章 病いと戦う馬鹿はいない
第二章 神様はすぐそこにいる
第三章 キツネタヌキにだまされる
第四章 武士は戒厳令下の軍人だ
第五章 火事も娯楽の江戸の街
第六章 火消しは破壊する
第七章 江戸の花見は馬鹿の祭典だ
第八章 蚊帳に守られる夏
第九章 棺桶は急ぎ家へ運び込まれる
第十章 死と隣り合わせの貧乏
第十一章 無尽というお楽しみ会
第十二章 金がなくても生きていける
第十三章 米だけ食べて生きる
附 章 京と大坂と江戸と

「都市アリ地獄説」については以下を参照。
歴史人口学で見た日本 (文春新書)歴史人口学で見た日本 (文春新書)
速水 融

文藝春秋 2001-10
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コンピュータを駆使してこれまで打ち捨てられてきた「宗門改帳」などの人口史料を分析し、人口の観点から歴史を見直そうとするのが歴史人口学。その第一人者である著者の精緻な研究から、近世庶民の家族の姿・暮しぶりがくっきり浮かび上がってきた。例えば、江戸時代の美濃のある村では結婚数年での離婚が多く、出稼ぎから戻らない人も結構いた、十七世紀の諏訪では核家族が増えて人口爆発が起こった、などなど。知られざる刮目の近世像である。(表紙折返しより)

今まで静止画として捉えていた歴史が、アニメーションとして動き出すような衝撃がありました。

無尽講、頼母子講についての余談を以下に。
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  1. 2010/10/03(日) 13:01:38|
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『落語論』読んでから行くか、行ってから読むか

落語論 (講談社現代新書)落語論 (講談社現代新書)
堀井憲一郎

講談社 2009-07-17
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「言葉は落語の一部であるが、落語そのものではない」「どうも、落語聞きは、落語を家に持って帰って分析して、自分のものにしたがるので困る」「メモは、聞き手が演者を切るという宣言である」とのっけから引用を三つしたが、多分読者はこーゆー人たち。
つまり、言葉で落語を分析し、そのためにメモを取ったりもする人たち。
著者自身も、仕事ながら「日本で一番落語の最中にものを書いている」とあります。

「この本は、じつは落語の本質とは何かをじりじりと考えている本なのだ」(P.34)とあるとおり、落語界のちょっと外から落語のことを考えたい落語聞きのための本なんだと思う。大学落研あたりは外だか内だかわかんないあたりだが、そこら辺あたりも楽しめるんだと思います。
ま、書き手の読みたいものを書いたというところでしょうか。


ただ、落語に関する考察の数々は談志の落語論の後を継ぐに足るものかと。
「落語は、近代の理解を超えたところにある」(P.7)
「落語はおもいのほか、弱いのだ」(P.59)
「「その場限りの和を作る」のが落語の目的だ」(P.63)
「落語が繰り返し聞けるのは、落語が歌であるからだ」(P.81)
「音を重視した演者の場合、このダレ場にもっともいい声を持ってくる」(P.95)
「ブレスをしなければ、客を緊張させられる。 高揚させるためには、高音を出せばいい」(P.115)
「受けようが受けまいが、与太郎は妙なことを言うし、隠居はそれを無視せずに丁寧に拾っていく、というのが心地よいのである」(P.144)
(落語は)「「人は同時に二ヵ所には存在できない」というつまらない事実を凌駕するために、おとなが集まって、頭ん中だけでもいろんなところへ行っていろんなものを見てみようじゃねえか、という集団遊びである」(P.194)

いくつかを心に刻んで、落語会に出かけたい…ものだなぁ…。
☆☆☆☆-

目次

第1部 本質論
  1 ライブとしてのみ存在する
  2 意味の呪縛を解く
  3 落語はペテンである
  4 客との和を以って貴しとなす

第2部 技術論
  1 落語は歌である
  2 音の出し方のポイント
  3 「間」が意味するところ
  4 ギャグとテンポ
  5 うまさの普遍的な基準はない

第3部 観客論
  1 好き嫌いからしか語れない
  2 落語の多様性
  3 嫉妬という名の原動力
  4 集団で同じ方向にトリップする
  5 落語が教えてくれたこと

    あとがき
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  1. 2010/09/15(水) 07:36:31|
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『青い空、白い雲、しゅーっという落語』エッセイ&インタビュー、無理を承知の抱き合わせ

青い空、白い雲、しゅーっという落語青い空、白い雲、しゅーっという落語
堀井憲一郎

双葉社 2009-01
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本人曰く「「落語を見に行く」という小さな旅をしたときに起こったいろんな出来事を綴っているばかりである」。
しかし後半三分の一以上が落語家インタビューでがっつりと「落語の本」。
あとがきを読むと、いろいろと計算違いがあったようです。

まあ、基本的に落語の好きな人じゃないと手に取らないから問題はない組合せでしょう。

本書の中、入船亭扇辰さんのインタビューに以下のような文があります。

それで二人が食べ物の話をしてる。何だったか忘れましたけど「あれ、食ったら、もう他のものは食えないよ」「そうだよなあ、だからさ、タレかいちゃったらさもう、センズリなんかできねえのと同じだよ」これは馬場の師匠が言った。そしたら矢来町が「う~ん、でもセンズリも捨てがたいとこがある」。すると馬場の師匠が「そうなんだよ」って、ふふふ、うわー、かっこいいって。



え、だから落語会に行けるようになったらもう落語会に行ったというエッセイは読まなくていいかというと「でも捨てがたい」と。ま、落語会にも最近はとんと御無沙汰なんですがね。
捨てがたい独特の文章なんですが、う~ん、どうも肌に合わないのは好みですかね?

気になるのは最近の志らくさんの高座と白鳥さんかなぁ…。
談春さんのファンには読み応えがある…かもしれません。

次に出る「落語好きに向けた本」も読むつもりではありますが。
☆☆☆--

目次は長いンでちっと下に。
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  1. 2009/07/19(日) 10:07:23|
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そう言えば、昔のレートは安かった

若者殺しの時代若者殺しの時代
堀井 憲一郎

講談社 2006-04
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戦後、若者が、若者であるという理由で得をする時代があった。そして今、若者が損をする時代になっている。どこがその分岐点なのか?

著者はそれを80年代と位置づけた。例えばクリスマス。それ以前は子供のためのイベントだったものがカップルのものに変わった。それまで手作りのクリスマスを贈っていたカップルたちは雑誌に踊らされ、若者が消費者として商売の対象になった。

いまの若者は戦後社会を形成した一番下の世代とされて(社会形成には参加してないのに)滅びゆく社会の一員にされてしまう。活躍する場は現れない。
そこで「若者殺しの時代」なのだが、論理はスキップ気味で雰囲気では分っても説得力には欠ける。

居場所を確保するために、若者よ逃げろ、一緒に沈むな、と締めるが…。

「週刊文春」連載の「ホリイのずんずん調査」から抜き出して再構成したとのことです。
う~ん、面白いけど「若者殺し」はちょっと…。
★★★★-


・80年代半ば、コンビニが一般化して水と茶が売られ始めた。その他、いろいろな共同幻想をバラバラにして、お金に変えていった。

・90年代、著者が言うには、恋愛と携帯しか売られなかった。で、恋愛と携帯からは何も生まれなかった、と。

こーゆーのは好きです。で、他のまとめ方はないものか?! web拍手 by FC2

  1. 2006/06/15(木) 01:20:12|
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