* Bettty NOTE *
マンガと書籍の感想、なかなか更新できず…

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『珠玉』過剰な描写か

珠玉 (文春文庫)珠玉 (文春文庫)
開高健

文藝春秋 1993-01
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遺稿というのは知らなかった。ずいぶんと若いときの作品のようにも思えます。「一滴の光」のラストはスタイルとして「新しい天体」を意識させつつ、田山花袋の「布団」を思い出させ、正直「老い」なのか?とも。

筆者らしいと思わせたのはその文体。
「石はつめたい。凛と張りつめて冷澄である。そこにみなぎる赤は濃くて暗くて、核心部はほとんど闇である。深沈とした激情と見える。どれだけ透かしてみても、泡、亀裂、ひび、引っ掻き傷など、何もない。石そのもののどこかに明るさがあり、のびやかな華と感じられるが、照り、艶、カット、色価、全体としての石品の何からくるものだろうか。指の腹で愛撫していると、カットの鋭さがヒリヒリとこたえて、いよいよ冷澄に感じられる。石化した焔である。氷の血ともいえようか」(「玩物喪志」より)

ここまでの書き込み、そういえば最近見ない感じがします。
大きな物語から小さな物語(→過去記事参照)という流れがあるのなら、マクロレンズで見るような上のような描写が増えてもいいようですが、逆に今は、文章は軽くという時代なのでしょうか。

過剰かもしれませんが、一時期、傾倒していたなぁ、と郷愁を含めつつ。
☆☆☆☆-

収録は三話。
タイトルと石を。

のなかの海;アクアマリン
玩物喪志;アルマンダイン・ガーネット
一滴の光;ムーン・ストーン


次読みたい本として
魂がふるえるとき―心に残る物語 日本文学秀作選 (文春文庫)魂がふるえるとき―心に残る物語 日本文学秀作選 (文春文庫)
宮本 輝

文藝春秋 2004-12
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開高健の「玉、砕ける」が収められているとのこと。
この本と通じるところがあるでしょうか?
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  1. 2010/05/04(火) 08:13:27|
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その部屋を出よ

知的経験のすすめ―何んでも逆説にして考えよ知的経験のすすめ―何んでも逆説にして考えよ
開高 健

青春出版社 2003-04
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ニートやひきこもりをマスコミが過剰に取り上げるのも一息ついて、だんだんに揺り返しともいうような本が出てきました。結局、若者はそう変化していなくて、社会が受け入れない育てないというのが指摘されているようです。
(でも若者の想像力は確実に低下してると思いますが)

そんな中の1冊ではありませんが、読んでいて若者は変わらないと思わせるのが
じっとしていると不安におそわれる。食べる物がない、金がない、将来のアテは何もないと、口に出して説明できる不安もあるが、たいていはとらえようのない不安である。不安そのものである。
という一節。

若者の不安が普遍というなら著者のアドバイスも有用かと更なる引用。
落ちこんで落ちこんで自身が分解して何かの破片と化すか、泥になったか、そんなふうに感じられたときには、部屋の中で寝てばかりいないで、立ちなさい。立つことです。部屋から出ることです。そして、何でもいい、手と足を使う仕事を見つけなさい。仕事でなくてもいいのですが、とにかく手と足を使う工夫を考えてみては?
無理な想像はしなくていいから、実践してくれ若者よ。

「知的経験のすすめ」というタイトルには似つかわしくない半自伝。東京新聞掲載時の「私の大学」の方が相応しい気もしますが。

御大にしては薄味か
★★★-- ・・・more・・・ web拍手 by FC2

  1. 2006/03/15(水) 00:39:34|
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本の探偵・自作自演

Q.開高健でハンバーガーの描写が出てくるエッセイ。
  材料はどんなものだったか?

A.「開口閉口」(新潮社)所収「中年男のシックな自炊生活とは」より。

ただし、ハンバーガーではなくてハンバーグ。理由は後述しますが誤解していたのでは?

1968年のサイゴンで聞いたうまいハンバーグを食うコツとして

・肉がジューシーでなくっちゃいけない
・メリケン粉が入りすぎてはいけない
・あまり火で焼いてはいけない
・生焼けのバーガーを片手にし、もひとつの手にタマネギをにぎって、交互にかぶって食うんだ

最後の「バーガー」とか「片手にし」ではバンズではさんだのをイメージしそうで、これが間違って覚えていた理由かと思われますが、続く描写で「ナイフで切ってみると、白い皿へ生の肉汁が」とあり、やはりハンバーグです。
冒頭「わが国のオデンやヤキトリが屋台料理であるような、そのようなモノである」とも描かれていて、そこでもファスト・フードをイメージしたかも。

開口閉口

■「本の探偵」というと赤木かん子さんなのですが、まあ一般的に使われてもいるかな、と御題拝借。

今回のハンバーグですが、調べてみるとけっこう記憶違いがあって、歳月のフィルタとでも言いますか、なかなか楽しめました。

あとひとつ探しものがあって、それはそのうち載せますが、その先は続かないと思います。他人様のを引き受けるほどの読書量と記憶力ではありませんし。 web拍手 by FC2

  1. 2006/03/07(火) 01:14:57|
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